2015.7.4
【モーツアルトのパパが書いた本】
まず、上記の写真の著者に注目して欲しい。
レオポルド・モーツアルトと書いてある。
この人は、モーツアルトのパパである。
モーツアルトのパパが書いた「バイオリン奏法」という本は、
世界で最初のバイオリン奏法の本だと言われている。
以下、「バイオリン奏法」より抜粋
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バイオリン奏法について
おそらく、このレオポルド・モーツアルトの「バイオリン奏法」は、
世界で最初のバイオリン奏法の本ではないでしょうか?
偉大なるモーツアルトを育てあげたお父さんとして、レオポルド・モーツアルトが
いかに優れた音楽家であり、また、教育者でもあったことかが、ひしひしとうなずかれます。
今回、この珍しい貴重な本が出版されたことは、とてもうれしく、また有意義なことだと
思います。
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私のビオラの先生である、渡部啓三先生は、レッスンに行くと、最初に必ずお茶を出して下さる。
先生が学生時代、レッスンに通っていた先生の奥様が
レッスンの前にお紅茶を淹れて下さったそうだ。
「レッスンの前に、お茶を飲むっていうのが、
『ああ、いいものだな』と思ったの」ということから
渡部啓三先生の弟子の私達も、その恩恵を受けている。
レッスン前のお茶の時間に、先生とお話する中で、
「ビオラを弾くということと、ビオラを教えるということは、違うことである」
といった話になった。
そこから話が展開して、弦楽器の教授法の歴史をお話して下さった中で、
上記の本を見せて頂いたのだ。
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お次は、こちら。
【カール・フレッシュ著 ヴァイオリン演奏の技法】
こちらも、弦楽器教授法の歴史という視点でみると、歴史的な1冊だそう。
「昔は、教授法の本といえば、これしかなかったの。
この本の前は、上下巻に別れていない同じ内容の分厚い本が
1冊あっただけなのよ」と、渡部先生。
中身を見せて頂くと、いたるところにマーカーラインが引いてあり
この御本を先生がいかに読み込んだか? が伝わってくる。
先生が国立音楽大学で教え始めたのは、まだNHK交響楽団に在籍していた頃。
今から40年ほど前の話である。
激務(オーケストラの楽団員は激務だ!)の合間に時間を見つけて
教授法を学ばれていた先生の姿勢に頭が下がる。
【先生の努力が伝わってくる、色褪せたマーカーライン】
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お次は、こちら。
【イヴァン ガラミアン著 ヴァイオリン奏法と指導の原理 】
表紙だと判りづらいので、中身の写真も撮った。
こちらは、今でもアマゾンで買えるが
アマゾンのレビューを読むと、いかに名著かが伝わってくる。
以下、アマゾンのレビューより抜粋
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◇1件目
・真面目にヴァイオリンを習得しようとした場合
・真面目にヴァイオリンを教えなければならない場合
きちんとした理論が欲しくなりますが、この本はそうしたきちんとした理論の代表格のようなものです。値段は大変高く、訳も古く、本の体裁もとてもお堅いですが、ヴァイオリン教育業界では知らぬ者のないイヴァン・ガラミアンの著作とあれば、当てはまる人は参照して研究するべきでしょう。訳を出した「アカンサス弦楽研究会」とは、東京藝術大学の昭和40年当時のヴァイオリン科の教官たちらしく、中には音階教本やNHKの「ヴァイオリンのおけいこ」で知られた山岡耕筰がおり、きわめてきちんとしています。
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お次は、こちら。
【鷲見三郎著 ヴァイオリンのおけいこ】
こちらは、「日本で初めてのヴァイオリン教授法の教本」だ。
この本に、江藤俊哉さんが序文を寄せている。
江藤俊哉さんは、「 日本における20世紀最高のヴァイオリニスト」(byウェキペディア)と
言われている人だ。
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鷲見先生の生涯のご研究の結晶がここにある。
いかにヴァイオリンを愛して、そのためのみに生きてこられたかが、
生き生きと描かれていて、心が温まるのを憶える。
(中略)
私達ヴァイオリニストにとって、
非常に貴重な文献の誕生を心から感謝したい。
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渡部啓三先生のレッスン室は、ひとつの壁面が、ほぼ、本棚。
この本棚から、こういった名著を、どんどん出して見せて下さる。
この時間を、幸せといわずして、何と言おう?
それとともに思うのだ。
今は、当たり前のように弦楽器を学べているが、
それは道なき道を歩いて下さった先人たちがいるからこそ!
そういった歴史に想いを馳せると、気が遠くなる。
今、この時代に、ビオラを学べることに
心から感謝したい気持ちになる。
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