2016.8.1
昨日、東急Bunkamura の中にあるシアターコクーンで
お芝居を見た。
作・演出:松尾スズキ
阿部サダヲ、寺島しのぶ、岡田将生 が、出演。
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私は仕事でマネー記事を手掛けることが多いが、
「なぜ、マネー記事を守備範囲にしたか?」と問われれば、
マネー記事を書くのが好きだからだ。
マネー記事を書くために使う、
無機質な言葉(「被保険者」とか「基準金利」だとか)の手触りが心地良く、
それらの言葉を組み合わせて、
カチっとした世界観を構築することに、ドキドキ・ワクワクする。
そんな私の日常の文脈とは、全然違うところで
松尾スズキの世界観は構築されていた。
それは、「データ」とか「理論」とか
私が普段使い慣れているものとは無縁というか、
接点すら1ミクロンも見つけられないのに。
松尾スズキの世界は、圧倒的な勢いで胸に迫りくるものがあった。
私の手持ちの言葉では、全く表現できない、何か。
スゴイ!!!! としか言いようがない。
シアターコクーン(@渋谷)からの帰り道、
普段は大嫌いな渋谷の雑踏が、心地良く感じる。
いい感じで、松尾スズキのエネルギーを
中和してくれるような感じ。
私の中に不足しがちな、猥雑なエネルギーを
たっぷりと摂取した感じ。
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上演前にランチしながら、こんな会話をした。
パタちゃん:「今日の演目だけどさ、作・演出が松尾スズキで、
阿部サダヲ、寺島しのぶ、岡田将生が出るんだよ」
私:「マジ‼? すごくない????」
パタちゃん:「てかさ、今まで知らなかった訳?」
私:「うん。パタちゃんからのお誘いは、もはや『指令』だから、
断るという選択肢がないから、内容はチェックしなかった」
※注: パタちゃんは舞台のURL送ってきてくれています。
今回の舞台は、千秋楽で、チケットは抽選だったそう。
そんなチケットを、
私(猫に小判、豚に真珠的な?)に割り当ててくれて、ありがとう。
舞台が終わった後の会話。
私:「で、阿部サダヲは、どの役やっていたの?」
パタちゃん:「主役の男の人だよ!」
こんな会話をする私を、
「次回も良い舞台があったら連れて行ってあげる」と言ってくれて、ありがとう。
ともすると、ストイックな方向にいきがちな私(自分で言うな!!)の幅を
グッと広げてくれることが、とってもありがたい。
いつも、ありがとうね!!!!
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最後に。
舞台特設サイトがダウンしてしまうといけないので、
こちらに舞台の内容を貼り付けしておく。
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今年の夏をよりアツくしてくれそうな松尾スズキの書き下ろし最新作『ゴーゴーボーイズ ゴーゴーヘブン』。物語は、内乱状態にあるアジアのとある架空の国に赴いた作家と、その妻を軸に進んでいく。BL(ボーイズラブ)、つまり男同士の「愛」、そして夫婦間の「愛」を描きつつ、人が求める「居場所」を探っていく。「今更ですがシアターコクーンの使い方もだいぶわかってきました。初めての時(2000年初演『キレイ』)はとにかく空間の密度を求めてしまい、歌と踊りと群衆で埋め尽くさなければ不安だった。でも今回はそこを解き放ち、人間ドラマと演技の密度で見せていくつもりです」と松尾が語るように、過去のシアターコクーン上演作とは少し味わいの違う挑戦的なものになる模様だ。
華やかな演技派揃いのキャスト陣の顔合わせも魅力。“ゴーゴーボーイ”と呼ばれる少年たちによる売春の裏側を知り運命が狂わされていく作家の〈永野〉には阿部サダヲ。その永野が心を奪われる毒のある美少年〈トーイ〉、永野の妻の浮気相手である〈オカザキ〉という二役に挑むのは岡田将生。永野の妻で元女優の〈ミツコ〉には寺島しのぶが扮する。ほかにも吹越満、岩井秀人、そして皆川猿時、池津祥子ら大人計画の芸達者なメンバーたちが豪華に参加し、その濃い個性を発揮しながらさまざまな登場人物を演じ分けていく。
今、この時代だからこそ書けるタブーにも果敢に取り組み、笑いと哀しみとエグさが交錯するエンターテインメントになることは間違いなし。この衝撃作をどうぞお見逃しなく。
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