麗しき主婦道

主婦er 〜麗しき主婦道〜

長男が旅の前に。

2022.5.11

昨日の夕方、唐突に長男に聞かれた。

 

長男 : 暗夜行路って、面白い?

母 : なんで?

長男 : お母さんが、「志賀直哉の文体は

簡潔だ」って言っていたから、読みやすいかなと思って。

母 : あーーー。

 

「これから夜行バスに乗って旅に出る」

という長男は、「旅には、やっぱり読書でしょ」と、

図書館で文庫本を借りてきたという。

 

そのチョイスが、なぜに、暗夜行路??

 

長男 : 広島に家族旅行に行った時

志賀直哉の旧居でお母さんが、「志賀直哉の文体は

簡潔だ」って、言っていた。

母 : 旅行の時、私は、確かに、そう言った。

でもね、暗夜行路は、テーマ的には重いのよ。

長男 : あ、そうなの? でも、いいや。

軽めなものとして、伊豆の踊子も借りてきたから。

 

そんな会話をしながら、母は、超・嬉しかったよ!

「旅のお伴に連れて行く本」が、純文学系になっていて。

 

直木賞系の本を否定はしないが、

人生で一度くらいは、純文学系の本に

触れておいて欲しいな~と思いつつ。

 

一向に、彼に、その気配がなかった。。。

 

それなのに、夏目漱石だの志賀直哉だの

川端康成といった名前が出てきて、嬉しかったのだが。

 

それに被せるように、ここぞとばかりに、

「読んでおいて欲しい本」をまくしたててみた、元文学少女の母でした。

 

社会人になったら、純文学系の本を読む時間なんて

どう考えてもないものね。。。

 

母 アンタさ、こないだ夏目漱石の「こころ」を読んでたけど

読了したの?

長男 した・・・。(感想なし)

 

うん、感想なんて、

なくていいと思う!!

 

「日本文学全集として、『後世に残そう』として編纂される

文章というのは、こういう佇まいなんだ」という、

その手触りを知っているだけで、全然、違うと思うのです。

 

参加することに意義がある、をモジって言えば、

嗜んでおくことに意味がある、という感じ!