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「リズム」 ~第 49回『音楽講座 in 武蔵』より~

2025.5.13

元・武蔵高等学校中学校の校長であり、現・大妻中学高等学校の校長の梶取弘昌先生が「武蔵の保護者(卒業生・在校生)」向けに、ズームで月1回、音楽講座を開催して下さっています。

昨日の回は「リズム」がテーマでした。話題になった事柄を覚書としてピックアップしておきます。・・・とその前に、音楽講座in武蔵のご案内をさせて下さい。

音楽講座 in 武蔵のご案内

冒頭にも書いた通り、武蔵音楽講座は月1回、ズームで行われています。参加費は、無料です。

梶取先生の奥様のさよりさんも参加して下さり、毎回、音楽を中心にした様々な話題で1時間半ほどアットホームな楽しいおしゃべりをしています。

武蔵の卒業生・在校生の保護者であれば、どなたでも参加ができます。

ご興味のある方は、私宛にご連絡下さればお繋ぎします。連絡先は、コチラです。

ボレロ

ベートーベンの交響曲第7番

たとえプロオケでもオーケストラの練習での演奏って、何だか親近感が沸くなぁ。

ベートーベンの交響曲第7番もリズムが特徴的です。西洋音楽では音楽には拍子があって当たり前。また曲の途中で拍子が何度も変わる事はあまりありません。

スティーブ・ライヒ/インドネシア ケチャ

西洋音楽以外では、リズムは大きな役割を果たします。アフリカの音楽に題材をとったスティーヴ・ライヒの音楽、インドネシアのケチャなど特徴的なリズムを持っています。

スティーヴ・ライヒ

インドネシアのケチャ

村上春樹の日本語はなぜ面白いのか---文体を中心に

プリンストン大学の牧野成一さんという方の文章です。PDFのURLはコチラ

【要旨抜粋】
私は「文体」を「表現者が個人的に特定の言語の中から言語形式を繰り返し選んで表現する様式で,基本的には話し手/書き手個人に属する」と定義する。

この定義に基づいて、村上春樹という世界的なレベルで未曾有の活躍をしている作家の文体的特徴を探り、どうして彼の作品が世界の読者を魅了しているのか、作品の内容ではなく、内容を盛る器の特徴を考えていきたいと思う。

文章の中から、梶取先生が抜粋して下さった箇所の覚書。

「文章を書くときにプライオリティのトップにくるものが、それぞれあるはずです。僕の場合はそれはリズムなんです。」(村上春樹・柴田正幸『翻訳夜話』)

「僕は文章を書く方法というか、書き方みたいなのは誰にも教わらなかったし、とくに勉強もしていません。で、何から書き方を学んだかというと、音楽から学んだんです。それで、いちばん何が大事かっていうと、リズムですよね。文章にリズムがないと、そんなもの誰も読まないんです。<中略>新しい書き手が出てきて、この人は残るか、あるいは遠からず消えていくかというのは、その人の書く文章にリズム感があるかどうかで、だいたい見分けられます。でも多くの文芸批評家が、僕の見るところ、そういう部分にあまり目をやりません。文章の精緻さとか、言葉の新しさとか、物語の方向とか、テーマの質とか、手法の面白さなんかを主に取り上げます。でもリズムのない文章を書く人には、文章家としての資質はあまりないと思う。もちろん、僕はそう思う、ということですが。」(村上春樹・小澤征爾『小澤征爾さんと、音楽について話をする』(2011:129-130))

『音楽講座 in 武蔵』 目次

『音楽講座 in 武蔵』の軌跡を目次にしていきましょう。コチラです。