
第8回 調味料とストック食材について
2022.4.27
「私の料理」における味付けについて考えてみた
前回、こんなふうに書いた。
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調味料については回を改めて語りたいのだが、結論から言えば、2022年4月現在は、「料理の『さしすせそ』があればいいかな」という気分になっている。「さ」はお砂糖、「し」は塩、「す」はお 酢 、「せ」はしょうゆ、「そ」はみそのことだ。
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そんな訳で、本日は、調味料について書き始めてみよう。
随分と昔の話だが、息子達の離乳食を作っていた頃、「雑誌に載っている離乳食は、キラキラとしすぎてないか?」と感じた。「私が、家族のために作る日々の食事」にも、同じことが言える。普段、目に入ってくる「お料理が好きな人が、メディア(やSNS)に出すために作る料理」というのは、私にはハードルが高すぎる。
では、家族のために私が作る料理とは 何か?
そう考えると、素材に対して、①品質のよい出汁 ②最低限の味付け この2点があれば、成立するのではないか? と、考えるようになった。そこから逆算すると、こんぶ・どんこ・かつおぶしは、譲れない。毎朝、お味噌汁を作るのでカットわかめも必須。お弁当は、唐揚げを揚げておけば間違いがないので片栗粉も常備したい。(我が家の唐揚げは、片栗粉です)

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下段は、最も手が届きやすい場所だから、いよいよ本気を迫られる。言ってみれば、ここが私のメインの調味料置き場だからだ。調味料は、ありとあらゆるものを試した。30代は壁一面がスパイス専用ラックだったこともある。40代も、この棚を縦に使って、何例にも渡って、調味料を並べていた。けれども、集めたスパイスは、使い切らないまま賞味期限を切らしてしまうことが多々あった。それは、なぜか? 調味料は、取り出しやすさ命。取り出しにくいと、使わなくなる。だから50代の今は、手前一列しか調味料を置いていない。
最近の結論は、究極は、塩だ。ということ。
サラリーマンのサラリー(salary) の語源は 、sal すなわち「塩」であるという話を聞いた時、「なるほど!」って思った。塩は、料理の土台だと思う。単なる味付けというよりも、素材の味を引き出す台座。塩を上手に使えるようになれたら、かなりの料理上級者だと思う。
もっとも、来月、台所をリフォームするので、調味料の置き場は「上から眺めるタイプ」になる。こんなことを書いたのに、調味料置き場の仕様が変化したら、「調味料を色々試してみる」ということを、再度、私はやり散らかす予感しかしないが。。。

液体調味料の1軍
一軍と二軍を分けるというのは、家事を効率よく行うのに、絶対的に大切なことだと思う。この引き出しには、液体調味料の一軍が入っている。列ごとに紹介しよう。1列目 : 油類/2列目:醤油類/3列目:和食用の酒類/4列目:洋食と中華用の酒類。
私は、料理の「基本の方程式」を、こう考えている。素材 × 旨味 × 酒類 旨味と酒類を、和食にすれば和食。中華系にすれば中華、洋食にすれば洋食になる。だから、液体の引き出しの1軍には、必然的に①油②和食系の液体調味料③酒類となる。

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最近のヒットは、下記の写真の油。パン作りの時に使うスプレータイプの油なのだがサッと吹きかけるだけで、コーティングが終わる。たとえば、魚焼きのグリル。テフロン加工が劣化して、意味をなさなくなっている。そんな時、これをひと拭きしておけば魚をのせても焦げ付かない。
油を敷く。というのも料理の工程として、私は嫌いではないけれども、精度としては、このスプレーの方が確実だ。私はアマゾンで買っています。蓋の色がなぜか違うけれど、「スプレークッキングオイル ベーカーズセパレ」で検索すると出てきます。1000円くらい?

ストック食材 ~2022年4月Ver~
冷蔵庫と一緒で、~2022年4月Ver~と名付けたのは、「現在の『マイベスト』が、コレ」ということだからだ。この無印の引き出し、テプラを何度も何度も剥がしている跡が、写真でわかるだろうか? ストック食材の「仕分け」は、何度、やり直したかわからない。
その都度、自分のことを知るので、それは、それで楽しい作業なのだが。
たとえば、ある時期、私のストック食材の置き場には、「きくらげ」が、必ず複数入っていた。どうやら、在庫をチェックしないで買い物に行き、「きくらげ」は買っておかないと! と思う品物らしい。冷蔵庫の中は、ある程度、視覚で覚えているけれど、ストック食材の置き場は、さっぱり記憶にない。そうなると、私は、「きくらげ」が気になるようなのだ。普段の料理で、それほど登板しないのに、だ。我ながら、笑う。

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冷蔵庫の回で紹介した「豆のストック」を、もう少し詳しく説明したい。豆というのは、だいたい単品で売られているので、『乾燥した状態の豆を3種類ほど購入して混ぜておくストッカー』というのを作っている。このストッカーはイケアで買ったのだが、最初は猫のエサ入れだった。次に冷蔵庫の「作ったサラダをいれておくボウル」となり、現在が、豆のストッカーだ。
猫のエサ入れから、「作ったサラダをいれておくボウル」にした理由は忘れてしまった。けれども、豆のストッカーにした理由は、ヒビが入って、「液状のもの」はいれておけなくなったからだ。

根菜類の置き場は、「風通し」と「一目瞭然」が大事
根菜類というのは、「野菜が命」の私の料理の中でも、根幹となる素材だ。「根菜類を食べさせておけば、オッケーでしょう」という根強い根菜類への信仰が私の中にある。何なんだろうか? これは。そんな訳で、根菜類の置き場だけは、やたらとボリューミーに物が入っている。それにしたって、この量は、ちょっと多すぎですが。
根菜類の管理で学んだことは、「風通し」と「一目瞭然」が大事だということだ。昔は、足元に陶器の器にいれて置いていた時代もあり、下の方になったものを見落としてしまうこともあった。そうなると、根菜類の置き場が、「足元にある憂鬱な場所」となり、触れるのが怖くなってしまう。そこで、根菜類の置き場を、思い切って引き出しに移動した。
ここにピッタリとハマるカゴを100均で見つけた時の嬉しさは、今でも忘れられない。カゴの淵が引き出しの淵にひっかかって、カゴが宙に浮いている状態になっている。下にベタっとおいておらず、下からも換気ができているのだ! (ドヤ顔)

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根菜置き場の下は、ぼっちゃん達が「お腹がすいた時用の食材」置き場である。「大学生1名+高校生2名=男子3名」の口癖は、「腹、減った」だ。お菓子や菓子パンといったもので、「迫りくる彼らの食欲」を迎え撃つのには無理がある。そこで、①インスタント麺 ②カレー(ご飯は1杯ずつ冷凍してある)が、常備食材となっている。これだと、1食100円以内で「腹、減った」の一時凌ぎになる計算だ。費用を細かく算出しているのは、毎日のことだからだ。彼らは、食事を食べ終わった瞬間に、「腹、減った」などと言い出すことも、しばしばですから!
缶詰類は、①トマト缶②シーチキン(たまに鯖缶)③コーン缶の3種類が、常備食材だ。ルー類は、カレーとミートソースの素。ある時期、こんなふうに、「何を常備しておくか?」を言語化して、それを買うようになってから、缶詰類やルー類の消費期限切れ問題は解消された。

「調味料とストック食材」の「カタ」
2022年4月現在
1)調味料は、「自分が作る料理」から逆算して揃える
2)ストック食材のラインナップは、自分を知る作業
3)根菜置き場は、風通しと一目瞭然を心がける