保護者が明かす「フリースクールで驚くほど成長した!」不登校児童たちのリアル・ストーリー

2026.3.6

小学館「みんなの教育技術」に寄稿

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「不登校」のフェーズが変化

不登校をめぐる社会の状況は、いま大きな転換点に差しかかっているように思う。私の感覚では、不登校には第一フェーズから、第二フェーズに移行中だ。

第一フェーズ:「市民権を得る」段階

第一フェーズは、「不登校という状態が社会に認識される」段階だ。

2024年度、小中学生の不登校は約34万人となった。この数字は、不登校がもはや特別なケースではないことを社会に突きつけた。

かつては「学校に行かないのは問題」「家庭の問題ではないか」といった見方が強かった。
しかし現在では、「不登校は誰にでも起こりうる」という認識が、少しずつ広がっている。

つまり、不登校はまず社会の中で“存在を認められる”段階に入ったと言える。

第二フェーズ:「学びをどう保障するか」

そして今、不登校は第二フェーズに入りつつある。それは「子どもの学びをどう保障するのか」という問いである。

寄稿した記事にも書いたけれど、2025年4月、次期学習指導要領の改訂に向けた資料として「柔軟な教育課程編成の促進」という方向性が示された。

次期学習指導要領では、教育の構造を「シームレスな二階建て」として考える構想が示されている。

  • 1階:教室を中心とした学び
  • 2階:校内外の多様な学び(フリースクールなど)

この二つを固定的に分けるのではなく、子どもの状態や学び方に応じて行き来できる柔軟な構造が想定されている。

特に「2階」にあたる部分では、学校内だけで抱え込まず、学校の外にある教育資源と連携しながら子どもを支える仕組みづくりが検討されている。

つまり、問いはこう変わってきた。

「どうやって学校に戻すか」ではなく、「子どもの学びをどう保障するか」。

世論をどう盛り上げていくか?

そして、ここから先は「マスコミ」に身を置く私自身の問いでもある。このテーマについて、社会の関心をどう高めていくのか。その一つの試みとして、私は今回、不登校の子どもを支える保護者の声に光を当ててみた。

制度の議論だけでは見えてこない現実が、そこにはある。そして、その声こそが、これからの教育を考えるための重要な手がかりになるのではないかと思う。

第一フェーズは「不登校の市民権」。第二フェーズは「学びの保障」。

では、その先に来るものは何だろうか。私は、第三フェーズは「学びの再設計」ではないかと考えている。

これまでの教育は、「学校に通うこと」を前提に設計されてきた。しかし、不登校の子どもが42万人時代、その前提そのものが揺らぎ始めている。

学校という場だけで、すべての子どもの学びを支えることは難しい。だからこそ、学校・フリースクール・地域・家庭など、複数の学びの場を行き来しながら学ぶという発想が必要になる。

つまり、不登校は単なる教育課題ではなく、「学びのあり方そのもの」を問い直す入り口なのだと思う。

学校か、フリースクールか。登校か、不登校か。そうした二項対立ではなく、子ども一人ひとりの状態に応じて、学びの場を柔軟に組み合わせていく。

そのような社会の姿が、少しずつ見え始めている。不登校をめぐる議論は、今まさに大きな転換点にある。そして、その変化をどう受け止め、どのような社会をつくっていくのか。

その問いを、これからも取材を通して考え続けていきたい。

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