麗しき主婦道

主婦er 〜麗しき主婦道〜

「育ちが悪い雛」のようだった息子たち

2019.4.3

下の双子二人は、小学校低学年の頃、 特別支援学級に通級をしていた。   その時にお世話になった支援学級のI先生の英知を

文章としてカタチにしたく、

今は、毎月、一緒に仕事をしている。   昨日の夕方、I先生の取材で、 息子たちの近況を話すと。  

「そんなことを言うようになりましたか!」と、

感慨深そうに目を細めて下さった。

  「本当に、うちの子、大変でしたもんね」と思わず私が言うと、 I先生は、とても深く「ええ!、本当に」と、頷いていらして(どーよ!)。   「二人を初めてみた時のこと、覚えているんです」と、 こんな話をしてくれた。  

保育園の年長の秋、

彼らは支援学級の審査にパスしていた。

  つまり、「支援が必要な子」認定を受けていたので、 I先生が、彼らの行動観察に保育園に行った。  

「巣の中で、育ちの悪い雛っているじゃないですか

あんな感じでした」

  他の雛は、パタパタと羽を動かしたりして、 今にも飛び立とうとしているのに、彼らは座っているだけ。   他の雛たちのように動けもせず、ただ、佇んでいるだけ。 集団の中に入りたいという素振りや、意欲すら全くない。  

そんな感じの二人でしたよね、と。

  これ、学校の先生が言うセリフとしては 結構なギリギリラインだと思うが。   いやいや。

保護者によってはアウトだと思う人もいると思うが

私は、I先生の、こうした言い回しが、すごく好きだ。

  ほんっとに、そうだと思うから。 言い得て妙だと思うから。   うちの子が、学校で「やらかす」ことが多すぎて

「問題行動ばかりを起こして、

私も、もう、どうしたらいいかわかりません!」と

私が、学校で大号泣をした時に。   「お母さん、問題行動ってほどでもないですよ。

小学校1年生にしては出来は悪いですけど」

と、おっしゃって下さった。   出来が悪くとも、何だろうと、とりあえず

小学校という「枠」の中の人間でいれそう、

というのは、当時の私には、希望の光のようだった。  

「この子、小学校にまともに通えないだろうな」

と、思っていたから。   そんなことを思っていた頃が嘘のように、 今は、普通の中学生だ。 (私が多くを望んでいないというのは大きいが)   I先生は、 「いつか、双子とお酒を飲みたい」ともおっしゃって下さっていた。  

佳き先生と出会えて、我が家は、本当にラッキーだった。

  私がラッキーだった分を、原稿を通じて世の中に還元できると良いな。