2023.5.10
GWが終わりました。皆さま、いかがお過ごしでしたか?
今週は、GWの様子を綴ってみます。
目次
東京国立近代美術館は竹橋にあります。
抜けるような青空の下、掲題の展覧会に行ってきました。
外観は、こんな感じ。
現在、国指定の重要文化財(美術工芸品)は10,872件あるそうだが、明治以降の作品に限れば、68件しかない。
ちなみに、明治以降の近代美術には、まだ「国宝」は、ない。
つまり。
近代美術の「傑作」は、重要文化財の指定が最高峰。(2023年5月の現時点)
では、どんなものが、重要文化財に指定されているのか?
それは、「歴史的・芸術的価値とは、何なのか?」という問いでもある。
今回は、副題が、下記だった。
「問題作」が「傑作」になるまで。
「制作年」と「重要文化財に指定された年」に注目して欲しい。
たとえば、この絵。
青木繁「わだつみのいろこの宮」 1907制作 1969指定 (62年後に指定)
この絵は、「古事記」の海幸彦・山幸彦の神話をもとに、山幸彦が豊玉姫に出会う劇的なシーンだ。
青木は3年かけて構想を練り、潜水器具を借りて海底に潜って、海底のイメージを掴んだという。
心血を注いで描き上げた作品だが、発表当時、三席賞末席という不本意な結果に終わり、青木は28歳で夭折する。
彼は、この絵が、重要文化財に指定されたことは知らない。
展覧会のタイトルに沿って表現するならば。
発表時は「問題作」だったが、時代が作品に追いついて「傑作」と、評価された。
「作品の生命」は、「作者の人生」を凌駕する。
そんなことを感じた。
●
ここから話が、すっごく飛ぶけれども、最後は戻ります。良かったら、お付き合い下さい。
最近、海外のギフテット教育を知る機会が多いです。
「ギフテットと発達障害と、どう違うのですか?」
日本だと、未だ、上記の質問を真顔で聞かれます。
確かに、日本ではギフテットの定義が、「まだ」ありません。
けれども、海外を見渡せば、ギフテットは「特別な教育ニーズのある子ども」として教育保障をしている国もあります。
たとえば、デンマークでは、2024/2025から、ギフテットのスクーリングテストが始まります。
この国家プロジェクトの根拠となる「研究」の結果が公表されたのは、2011年です。
(教育水準が高く、先進的な取り組みも積極的にしている)デンマークですら、「国家プロジェクト」が始動するのに、13年もかかっているのか!
デンマークの教育にご興味のある方は、コチラを。
ちなみに、デンマークの研究は、「1984年」のアメリカのSilverman,L.の文献を参考にしている。
アメリカは、ギフテット教育の先進国と言われています。「1984年」というのは、今から、およそ40年前よね…。
既に40年前に、アメリカではギフテットが論議されていたということよね!?(逆ギレ)
この「時差」を思い知った時、「今生、ギフテットを追いかけていて、間に合う??」なんてことを考えて、わりと本気で落ち込みました。
話を、「重要文化財」に戻しまして。
年月とか、時代の中での評価とか。そういった事柄は、当たり前のことながら、私が、どうこうできる問題ではない。
そんなことを、重要文化財の展覧会を見ながら感じた。
だから、自分が信じることを、書いていこう! そうシンプルに思った。
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