2018.3.26
前日のリベンジを果たすべく行ってきました。
谷川俊太郎展。
「二十億光年の孤独」(谷川俊太郎のデビュー作)を
書きつけたノートが展示されていたけれど、
「え??? 女子高生?」って、くらい丸文字。
ノートには、「1950.5.1」と日付が書いてあって、
今から70年くらい前に、
男の人が、こんな字を書いていていいの? と、思った。
けれども、谷川俊太郎のお父さんも、すごく丸文字で
「家系的に、こういう字を書くんだ」と、納得
(落としどころ、そこで、いーのか?)
ちなみに谷川俊太郎のお父さんって、
インテリだからって、必ずしも流麗な文字じゃないのね。
●
展示は、「『オペラシティで谷川俊太郎の展示をやる』って、
キューレター界的には、人気ポジションなんだろうな。
と穿った目線で見ていた私が、「ま、アリじゃない?」と思えるレベル。
(どんだけ、上から目線?)
いや、いや。
以下の感想を読んで頂いたらわかるけど、
「キューレターの狙ったとこに、見事に落ちた」って感じです。
では、感想いきます。
国立美術館系の展示に行くとオバチャンばっかりだけれど、
「ここは、パルコミュージアムですか?」的な
個人的に印象に残ったのは、谷川俊太郎宛の絵葉書コーナー。
だってですね!
そういう「文学史的に名前は知っているけれど、実在したのか?」と問われれば
ネッシーくらいに不確かな感じの人々(当社比)の直筆の絵葉書、
歴史に触れた感じがして、感動した。
彼の直筆を見ることができただけでも、行ったかいがあった。
ちなみに、室生犀星からの絵葉書は詩集を贈った御礼らしく
「見せて下すった甲斐のあったことのお礼申しのべます。」と、書かれていた。
●
このコーナーで展示されていた、おとうさんから「しゅんちゃんへ」の手紙。で
お父さんの丸文字が発覚するのだが。
「きょうは、おとうさんはこのホテルに泊まっています」とか何とか
外国の高級ホテルから出したであろう絵葉書が、たっぷりと。
谷川俊太郎は、インテリ層出身のおぼっちゃん(一人息子)。
しかも、高校あたりから引きこもり始め、定時制の高校に転校して辛うじて卒業。
大学にも行かず、プラプラしていた頃、
お父さんのツテで「二十億光年の孤独」で、デビュー。
それでいて、こんなことを言っている。
「ぼくの場合、友達とかの人間関係は希薄だし、勤め人でもないわけだから、
会社の人間関係もないんです。
それで、離婚3回? 本気出して、それか?
しかも、再婚(1957年)と再再婚(1990年)は、
っていうことは、もしかして不倫していた??
・・・と、まぁ、こんな感じで、
「谷川俊太郎が、紡ぎ出す言葉が好き!」とか何とか
当初は「正しい読者」として展示を見に行ったハズなのに、
人間・谷川俊太郎への興味ばかりが先立ちまして。
その結果、こんな本を買いました。
「谷川俊太郎展に行った記念に、文庫本の詩集でも1冊買おうかな?」
くらいの軽いノリで覗いたグッズコーナーだったのに、
多分、いちばん分厚い(そして高い)本を買ってしまいました。
●
最後に。
ということが、伝わってきた。
私も家の中で、できるだけ(←ここ重要)
優しくて、血の通った言葉を使うようにしよう! と、思った。
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