大人の「カタ」つけ

第3回 小学校時代のサイン帳、捨てられますか?

2018.11.29

「カタ」つけのキッカケは突然に

 「昔の物」を、整理しました。キッカケは、短大時代の友達が遊びに来てくれたこと。このグループは、早々に結婚し、子供も大きい。「女性のライフステージの数歩先」を、常に歩いてくれています。まるで、人生の道先案内人のよう。介護を見越し、両親の家の近くに引越をした友人が、こう言っていました。「今回の引越で、小学校時代のサイン帳を捨てた」。別の子は「引越が多い人生だったので、卒業アルバムすら、もう今は持っていない」とも。

 彼女たちの話を聞いているうちに、私も「昔の物」を整理したくなったのです。そんな訳で、ある秋晴れの日、意を決して、ロフトの天窓を開き、風を通すことから始めました。

天窓を開けて、新鮮な空気の中で整理
天窓を開けて、新鮮な空気の中で整理

ノートに書くと、取捨選択が楽

  おおかたの整理をした後、中身を後からリファーしやすいよう、ノートに箇条書きで記録しておくことにしました。この作業中に気がついたことが、ひとつ。それは、「ノートに書くのがイヤなものは、手放すのが正解」と、いうことです。

 たとえば、中学校時代のサイン帳は手放すことにしました。私は、父の転勤で、中学校は2回転校しています。思春期の転校。しかも、東京から京都への転校だったので、「東京弁、しゃべらんといて!」などとイジメられました。イヤな思い出も、これを機会に手放すことにします。

「結婚まで」の人生が一箱に
「結婚まで」の人生が一箱に

 「おおかたの整理」に2時間、ノートに記載する作業に2時間。私は、「片付けは、2時間以内」と決めています。2時間を超えそうだったら、手を止める。

 こうすると、片付けに対して「辟易とした気分」にはなりません。この換算で作業には、2日かかりました。つまり、「2時間」× 2日です。

 また、「結婚」「妊娠」は、やはり女性にとっては一大イベントなんだと、あらためて感じました。結婚式の時に使ったリングクッションやスライド、「妊娠中の食事記録」、「出産直後につけていた授乳日記」など、今、見返すと、とても懐かしい。

「結婚」「出産」の箱は思い出がたくさん
「結婚」「出産」の箱は思い出がたくさん

段ボールには、剝がせるラベルを貼る

 段ボール箱は、収納ボックスの定番、フェローズ社の「バンカーズボックス」で統一しました。

 シカゴの銀行で書類入れとして誕生したバンカーズボックスは、「BOX.NO.」と「CONTENTS」が書ける仕様です。

 今回、BOX.NO.」と「CONTENTS」はボックスに書きこまず、「剝がせる」タイプのラベルを貼ることにしました。なぜなら、「ing(現在進行形)」にする方が、気持が、1ランク楽だから。

 この連載のタイトルは、『大人の「カタ」つけ』ですが、「これで、確定だ!」と意気込むこと自体が疲れます。身動きも、とりづらくなるのです。その点、ラベルを剝がせるタイプにすると、精神的にライトな気分で取り組めました。これも、作業をしながら気がついたことです。

ラベルを書くのは楽しい作業
ラベルを書くのは楽しい作業

「カタ」をつけ始めるのは、最も奥のスペースから

 「昔の物」は、ロフトの一番奥のスペースに収納していました。ここは、いわば「家の最も奥」。ここから「カタ」をつけていけば、順次、整理を進めていけると感じています。

ロフトの梯子から「家の最も奥」を眺める
ロフトの梯子から「家の最も奥」を眺める

「カタ」つけ作業で気がついたこと3つ

2018年11月現在

1. ノートに書き出してみると、取捨選択がしやすい
2. 1日に取り組む「カタ」つけは、2時間以内
3. 「剥がせる」タイプのラベルを使うと、気分が楽