敬愛する本田健さんが、新著「金持ちゾウさん、貧乏ゾウさん」の刊行記念講演会を開催するということで、行ってきた。本田さんは経営コンサルティング会社など複数の会社を経営する「お金の専門家」。娘さんが生まれた30代前半でセミリタイヤ生活に入ったそうだが、それだけ早い時期に、それだけの資産を手にしたという事実は、「お金の専門家」として、ものすごく説得力があると思う。
今回の講演会には、よしもとばななさんがゲストとしていらっしゃるという。ばななさんは「金持ちゾウさん、貧乏ゾウさん」の帯に、こんな文章を寄せているからだ。
よしもとばなな氏推薦!
自分とお金の関係性がいつのまにかくっきり見えてくる魔法の本です。
【自分で買った本と頂いたサイン本】
お金のテーマで、よしもとばなな(敬称略)が何の話をするんだろう? ということに興味があった。だって、「よしもとばなな」と「お金」って、あまりにも相容れない。よしもとばななって、お金のこと、考えたことあるの? とすら思った。
が、しかし。そこは世界のよしもとばなな。ちゃんと自分の言葉で考えていた。
曰く。
「オリンピックを見て、”私もオリンピックに出られるんじゃない?”ってスケート靴買いに行っちゃう大人は、そういないですよね? でも、お金のことになると、何かの本を読んで”私、これでお金持ちになれる”とか言い出す人多くないですか? 私、そういうこと言い出されると、どう反応していいかわかんなくって、焦っちゃう」と。
「お金が欲しいと思ったら、もっと働くとか、何かしらのキッカケを作るとか。具体的に動かないとダメですよね。それなのに、ことお金だけは、急に来るんじゃないかとか思っている人が多くないか?って思うんです」と。
うん、うん、本当にそうだ。すかさず本田健さんも、「それって、恋愛にも言えませんか?」と相の手を入れる。ま~さ~に!
最近よく思う。始まりは、いつも自分なんだと。お金だって、恋愛だって、いやいや、他のどんなことも、全て自分を基点にして物事を考えていかなければ話は始まらないのだと。
「金持ちゾウさん、貧乏ゾウさん」は、タイプの違う4人のゾウが登場するビジネス寓話だ。頼りないが癒し系のパン屋ナイーゾ、中卒だが商才がありクリーニング屋を7店舗経営しているヤルーゾ、本が好きで小説家志望のヘルーゾ、海外留学も経験している洗練した青年実業家のトルーゾ。
彼らの誰かに自分を重ねることもできるし、自分の中にそれぞれの要素を見つけることもある。それが、よしもとばななの言うところの「自分とお金の関係性が見えてくる」ということなのだと思う。
そして、そこが、お金のコトを考えることのスタート地点なのだと思う。